ネガティブかポジティブかはあなたが決める
未だ世紀末からの悲観的空気を引きずっている現代ではあるが、考え方ひとつで物事の意味合いは180度変化する。
一見して不利な状況だからこそ、チャンスがそこには潜在する。ポジティブとネガティブは背反ではなく、ものごとの裏表にすぎないのだ。
落語「長屋の花見」のポイントは、いくつかある。まずは、物質的に恵まれてなくても、工夫することの大切さ。花見のポイントは文字通り花を見ることであり、お茶やたくわんだけでも、楽しいことには変わりがない。次に、仲間がいることの大切さ。長屋の住人や大家さんは、わいわいがやがや、いろいろと雑談をして、それが実は楽しい。逆に、本物のお酒やかまぼこ、卵焼きがあっても、一人で花見をしていてはそんなに楽しくない。何よりも「長屋の花見」の登場人物たちは、楽観的である。人生を前向きに楽しむことを知っている。だからこそ、その様子がいきいきと聴く者に伝わってくるのである。