something eureka

思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

目先の好ましさが抵抗力を失わせる

居心地の良さは私たちの感性を鈍らせる。かく乱要素は一般的に忌避される傾向にあるが、まったくの凪の状態では気づきが得られなくなる。その意味で、好ましいかどうかにかかわらず、毛色の違うものを意識的に引き込んでくることがポイントとなる。 私たちは…

今のICTにブレーキはあるのか?

ブレーキのない乗り物は、加速するときには問題が見えないが、制御できないという意味で大きな危険性をはらんでいる。 自分たちに大きな優位性をもたらしたネットワークの効率性そのものが、時間とともに、自らの失敗を招くものとなるのだ。 「ネットワーク…

行動規範として信頼が持つ意味

経済性や効率性など、われわれの活動を推し量る基準はいくつもありますが、無条件に、盲目的に、一つの基準を肥大化させることはリスキーであることを認識しておく必要があるでしょう。 信頼こそが契約や計画や日々の商取引を可能にし、投票から法律制定に至…

時間とは資本の論理で十分コントロールしうるのか?

人間にとってのもっとも貴重な資源といえば、時間といえるかもしれません。他に代えられない、限られたものという意味では、今も昔もその希少性に変わりはないでしょう。 多くの産業が主要命題とすることは「消費者の時間制約の高まりを認識し、時間価値に見…

制約を味方につけるとはどういうことか?

制約とは、ネガティブな印象がありますが、逆に見れば、制約のないことのほうが少ないですし、制約があるからこそ見えてくることもあります。 創意とは制約によって生み出されるものでもあるのです。 小規模企業にとって特に重要なのは、(限られた)経営資…

情報化は距離感を狭めるのか、拡げるのか?

情報環境の変化に伴って、私たちのコミュニケーションも大きく変質してきています。これを顧客との距離感として読み替えたとき、はたしてそれは近づいているのでしょうか?それとも遠ざかっているのでしょうか? 技術が進歩し、顧客がそれに適応して変化する…

限定的な倫理性とは何か?

私たちは自分のことを十分に分かっているつもりですが、むしろ自分のことだからこそ、見えないことがあるのかもしれません。 「限定された倫理性」とは、倫理的に振舞おうという意図はあるのに、実際には倫理に反する行動をとってしまうような現象を生み出す…

ガバナンスとは一方向なものではない

経営を語る際に、政治の問題を無視することはできません。政治や統治というと、どうしても上から下へという一方的な力関係が強くイメージされますが、もっと平たく、人間や組織が入り乱れ、互いに影響しあう力学と捉えるほうがいいかもしれません。 ガバナン…

何のためのダイバーシティなのか?から再考する

ダイバーシティ、多様性は錦の御旗になってしまっていないでしょうか。確かに自然の多様さを見れば、無条件にいいものとみなされるのかもしれません。しかし、組織行動とは合目的であることを前提としていますので、ダイバーシティありきでは真の目的を見落…