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思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

リスク

日本人は不確実性が苦手?!

多様性がある=不確実である、という意味で、社会環境と不確実性は切り離すことができません。しかし、不確実にはネガティブな印象が付きまとっているのも事実で、われわれは本能的にそれを回避しようとする傾向があります。

レビュー:これがすべてを変える 資本主義VS気候変動 ナオミ・クライン著

温暖化の問題と言えば、環境領域の問題だとカテゴリー付けされるのが一般的だが、問題の根本を紐解いていくと、資本主義をはじめとする経済やわれわれの価値観そのものに原因があることに本書は気づかせてくれる。 市場原理主義、グローバル経済、新自由主義…

誰が先頭になってそれを切り開いていくのか

新しいことは魅力的な反面、どうなるかわからない不安の要素も併せ持つ。不確定性はリスクなので、避けたいと考えるのが人情だ。 つまり、新しいこととは、迫られてやるのか、それとも自身の探求としてやるのかで大きく異なる。イノベーションが叫ばれて久し…

謝罪はクロージングでなく出発点

リスク管理として、もちろん人間行動の基本の一つとして、謝罪は避けられないが、目的を的確に位置づけることが成否を分ける。 どうしても人間心理として、はやく事態の収拾を図りたいとの意識はやむを得ないが、それは目的がずれている。謝罪は終えるための…

漫然と見ていても、見ていないのと同じ

見るとは人間にとってあたり前の、至極簡単な動作のように思われる。しかし、本当にそれを見ている(見定めている)のかというと心もとない。 見えているつもりというのは、見えていないと明確に認識していること以下の状態といえるだろう。 わかっているつ…

経験の罠

見えるものを見ようとしないことは批判され、見るべく努力することが求められるが、そもそも見えないものは話題に上るはずもない。 われわれの認識や理解は経験をもとに構成されるのであるから、もっと経験を積めというのは道理ではある。一方で経験からは導…

素朴な疑問にきちんと向き合えるか

物事の裏表は実はつながっているのかもしれない。表と思ったものが裏だったり、裏と思ったはずが表だったり。 わかっている(つもりの)ものがじつは理解できていない。「灯台下暗し」、ありふれた表現だが、今なおそれが最大の課題でもあるのだろう。 刺激…

人は間違えるもの

間違えないという過信と、間違えたのなら真摯に改めるという姿勢では、結果が大きく異なる。 前提がずれていては、どんなにいいプランも単なる張りぼて、砂上の楼閣にすぎない。前提を疑い、常日頃から前提の可否を見直す習慣が、信頼を得る行動を醸成する。…