something eureka

思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

他者あってこそのわれわれの自由という発想

自由に発想するということがよく言われますが、自由=無制約という認識ではそれこそ無節操になりかねません。 自由の本質は、他人との関係を持たないことからくる自然状態の在り方をいうのではなく、人々との関係の充実にあるのである。われわれは、他の人と…

型とは制約なのか、それとも発展の契機なのか?

型への向き合い方には大きく分けて二つの方法があります。 ひとつには、型を身につけるという受けの作法、もうひとつには、型を超えるという攻めの作法。加えて、この二つは互いに背反するというよりも、コインの表裏の関係にあって、不可分のもの、相互に互…

戦略の役割はどう変わっていくのか、いやどう変えていかねばならないか

変化には二通りの位置づけが存在します。それは迫られて対処せざるを得ない「変化」と、先んじて仕掛けていく「変化」です。 企業、組織が変化に向き合ううえでは、何を変えるか、そして何を変えないかの見極めが肝要です。当然、いずれか一方に偏ることは弊…

論理的、合理的がいつも正しいとは限らない

過剰適応という表現がありますが、合理性についても同じことがあてはまるようです。合理的とは非常に理知的性質を示すものであって、何ら否定される要因ではありません。しかし、すべてを計算し尽くした(かのような)態度は、ネガティブな面を惹起すること…

Simple is best のシンプルとはどういう状態を指し示すのか?

言葉や表現というのは、日常的にそれほど意識せずに使っていることが多いですが、時折立ち止まって、何を言わんとするのかを問い直す必要のあるものです。理念に始まり、ビジョンも戦略も、コンセプトもみな、あたり前ですが言葉で表現されるものです。 何と…

最適がほんとうのゴールなのか?

最適化というのも、ビジネスにおいてよく用いられる表現の一つですが、これも曲者といっていいかもしれません。これはやはり効率性と連動した概念といっていいかと思います。 ある特定の枠組み内においては機能を発揮する考え方ですが、枠組みそのものが問わ…

イノベーションという言葉に騙されていないか?

イノベーションという言葉は、非常に乱暴な言い方をすれば、何か新しいこと、目先の変わった取り組みを指し示すものとして、安易に氾濫している印象を受けます。それゆえ、イノベーションが何を指し示しているのか、腰を据えた問われ方をすると、途端にあい…

情報に善し悪しはあるのか

私たちは豊富な情報に恵まれるようになった現代、いかにも情報を駆使して能率を向上させ、高い成果に結び付けている気になっています。 しかし、情報量とマネジメント力が比例するかどうかはまた別の問題です。 適切な意思決定をしようと思えば、情報が重要…

クールとホットの拮抗

現代の技術的進歩の恩恵として、あらゆる面でクールさが増しているように感じられます。このクールさをあえて日本語的に言い換えるならば、論理的や理知的、効率的や最適化といった側面が際立ってきます。スマートということでもあるでしょう。スマホなどの…