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思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

レビュー:デザインが日本を変える 日本人の美意識を取り戻す 前田育男著

マツダのデザイナーによる、デザイン畑、メーカー畑からのデザイン論である。マツダの「魂動デザイン」を通じて、いかにデザインを全社的に敷衍し、息づかせるかという意味で、組織論でもあり、人材活用論でもある。

レビュー:人体 600万年史 科学が明かす進化・健康・疾病 ダニエル・E・リーバーマン著

人類の歴史という視点からすると、われわれの日常の認識はいささか短絡といってもやぶさかではないだろう。 最適といったとき、私たちはどうしても自分の視点で、自分中心に環境と最もフィットした理想的状態を思い描きがちである。もちろん、現時点で取り急…

レビュー:ブルー・オーシャン・シフト W・チャン・キム他著

今や定番のブルー・オーシャン戦略の新刊である。シフトという題目のとおり、ブルー・オーシャン戦略を現場に落とし込んでいくためのツールの活用、ハウツー版といっていいかもしれない。ブルー・オーシャンの理論そのものを押さえるなら前著のほうが体系が…

あなたはこれからも従属し続けるのか?

人は一般に押しつけを嫌うものです。もちろん従属がやむを得ないケースもあるでしょうし、ある意味で賢い対処法なのかもしれません。しかし、それは生産的だといえるでしょうか。少なくとも積極的に追及したい方法ではないはずです。 これは指示する側にも同…

知性は持っているかどうかでは測れない

知性の基本は、知識の習得以上に行動力です。 経営課題として、不確実性の増大や変化スピードの速さといったことがいわれますが、これは新たな課題と言えるのでしょうか。実際、いつの時代にも、こうした指摘はなされてきましたし、未来を見通すことの難しさ…

不確実性はネガティブ要因なのか

いつの時代にも、不確実性は忌避すべき問題として取り上げられます。そもそも「不」確実といった時点で、すでにネガティブな意味合いが認められます。それは外界から襲ってくる抗い得ない大きな圧力であり、われわれはその状況を甘んじて受け入れざるをえな…

能動的につながるとは。そもそもつながりって何なのか

つながりとは便利な表現だ。なんだかそれだけで正当性を得た気になる。しかし、つながっていることと、それが実際問題、成果につながるかはイコールではない。 現代は否応なくつながってしまうことも多くなってきている。必ずしもつながりたくてつながってい…