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思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

拠りどころを見つめ直す

個々人も、またそれぞれが属する組織も、自身の拠りどころとなる基準点を持っているはずだ。しかし、意識して見直してでもみない限り、漫然とこれまでの延長で済ませてしまうのが常である。自身の基準点がどこにあるのか、それが明確になれば、これからの意…

人口トレンドは処し方次第

人口減への悲観論の裏には、総量的な成長がなければならないという暗黙の前提が隠れている。しかし、前提そのものが崩れている現在、そうした安直な論理に縛られる必然はどこにもない。たまたま20世紀が、右肩上がりの量的拡大を必然とする時代であったにす…

行動に落とし込めているか

耳ざわりの良いフレーズほど使い物にならないという事実は皮肉である。とかくビジョンや戦略と称して、そのような空虚な言葉遊びが繰り返されているのが、残念ながら多くの現実として認められる。無駄にカッコいい大言壮語な表現は単なる幻覚のようなものだ…

これからの情報アプローチ

情報の受信、発信のハードルが下がったことで、フェイクニュースに典型のように、いかに情報に向き合うか、現実は玉石混交の状態にある。少なくとも多角的に情報をとらえ直す契機として、この乱雑さは無駄ではない。発信側も受信側も、単に与える、与えられ…

競争=協調?

相手あってのものだねとするならば、制圧が最善手とは限らない。限られた資源を奪い合うゼロサムゲームを繰り広げるのか、それとも互いに成長できるプラスサムを目指すのか。現前の競争に振り回される前に、競争の構図をコントロールする意識が求められる。 …

肯定の対立と否定の対立

意見をベクトルの足し算で考えるならば、正反対のベクトル同士は打ち消し合ってゼロになる。一方で、同等な力が正対しぶつかり合う試合と考えると、その衝突は大きなエネルギーを発し場を盛り上げる。 対立がいいか悪いかではなく、多様性を担保することは対…

隔離では物事は解決しない

何か問題があったとき、とかくそうした環境への接触を断てばことは未然に防げるような幻想がある。しかし、問題への距離感を学ばなければ、環境へ的確にコミットしているとは言えない。外部環境は否応なく巻き込まれるから外部なのであって、内と外を切り離…

集権化 vs 分散化

古臭い中央集権化に対するアンチテーゼとしての分散化。しかし、分散化は正義なのか?分散化も方法を間違えれば単なるタコ壺化に堕する危険もある。 オープンかクローズか、グローバルか自国ファーストか、とかく二分法で白黒つけたがるし、それがさも論理的…

われわれ自身が未開拓のフロンティア

ロボットに職を奪われるといわれて久しい今日、最も身近で最もわかっていないものが、われわれ自身なのかもしれない。 人間の頭の中を掘り起こし、なぜ人はこれほど予測不能であり、驚くほど複雑なのかを明らかにしようとしている心理学者にとって、私たちの…

10年先は長期なのか?

現前に振り回される人から見れば、10年先など予想しえない長期になるのかもしれないが、長短は相対的に決まる変数に過ぎない。もし10年が長期と感じるならば、いかに自分が短期思考に囚われているか逆説的に示されているし、目先の変化にばかり振り回されて…

バイアスが認識できているか否か

誰だって見たいものだけ見ていたいし、見たくないものには蓋をする。ある意味人間らしいというか、元来の性質が露呈しているだけにすぎない。だからこそ、あえて見たくないものを見つめることのできるまなざしが、他との差別化の源泉になる。 「自ら見たい事…

発想はどこから生まれるか

満たされすぎると思考停止を招く。その意味ではいい意味の隙があったほうが、人間のクリエイティビティは刺激される。とかく不足している部分にばかりネガティブに反応しがちであるが、欠けているからこそ、それを埋めるべく試行錯誤できる。それは決してマ…

再配達 物流崩壊に見え隠れする未来像

すでに過剰最適という面と、まだまだシステム不全ゆえという面の両極から分析できる。 モノから体験へといいながら、未だモノに振り回されている現実は、物流の最適化の範疇だけでは捉えきれない。 そもそも、再配達は消費者が要求したから始めたというより…

正しいの勘違い

内省のなく「正しい」を振りかざすことの危険性をどれだけ意識できるか。規範の数だけ複数の正しさが存在するということ つまり、「正しい」とは「規範に合っている」ことです。そう言われればその通りだ。そう感じていらっしゃるのではありませんか。あなた…

技術は外部要因か内部要因か

技術にいつまでも振り回されるままでいいのか。 技術を不可避な外部環境と考えているうちは、それに依存せざるを得ない。技術の「手段として使いこなす」という本質に立ち返るならば、内部要因として技術をきちんと体内で消化することにカギがある。 SF作家…

断片化と連携化

物事をモノとして物象化して切り分けるのか、それとも継続的に継起し続ける振る舞いという意味で動態化して捉えるのか、この違いは大きい。 人がものを買うのは「欲しい、あるいは必要だから」という考えは、部分的にしか正しくない――と言うのは、ベストセラ…