something eureka

思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

文化

レビュー カルチャロミクス 文化をビッグデータで計測する を読んで

われわれの「文化」を象徴するものはいったい何か。 いくつかの候補が挙がるだろうが、「言語」もその特徴的な要素の一つだといっていいだろう。 人間が言語を話す動物である以上、その行動や振る舞いが言語化され、文字として記録される。もちろん瞬間瞬間…

レビュー:企業変革力 ジョン・P・コッター著 梅津祐良訳 

変わらなくてはならない、しかし簡単には変われない、という企業の現実を詳述したもの。特段目新しいわけではなく、当然と言えば当然のはなしで、実感として多くの組織人に共感が得られる内容ではある。 個人的に関心の高いポイントは二点、リーダーシップの…

問題と問いは大違い、それは自分ごとになっているか

結局はなにごとも自分ごとにできるかどうかがカギを握る。 問題という場合、概して自分の意には反して起こった外部要因といった響きがある。つまり他人ごとなのだ。一方、問いといった場合は、自分がそこにコミットしていなければそもそも発生しない。

過去をきちんと見切れるか、時間は連続しているとの誤解

心情として、失敗を悔やむことはわからなくはない。しかし、失敗に引きずられて、失敗に失敗を重ねては元も子もない。過去は変えられない。変えられないものにいつまでもこだわっても特段得るものはない。であれば、過去と未来をきちんと分離することが最善…

正しい景観など存在するのか

100年を過ぎれば、否応なしにそれが確たる遺産へと昇華される。その意味においては、どの時代まで遡ってそれを原風景と位置づけるかは、あくまで立ち位置次第なのだ。 高度成長期が猥雑であったのは事実かもしれないが、それも100年たてば立派な歴史遺産の体…

同調は卑下すべきことなのか

空気を読む、人の顔色を読むというと、主体性のない、ネガティブなものと捉えられがちであるが、要は使い方の問題だといえよう。 確かに無自覚に周りの情報に振り回されるのは好ましいことではないが、共通の話題としての最低ラインを押さえておく、文化レベ…

企業文化は参画度で決まる

文化とは、「自分ごと」であるとの意識と、「本気」でやるとの熱量で決まる。 かっこいいお題目を掲げてやったつもりになるのではなく、まさにそれが自分の問題であって、なおかつ組織がそれを本気で取り組む意思を示してこそ、実現に向けて動き出すものだ。…

そこにフィット感はあるか

物事が普及し、広く用いられるということは、それがその社会にとって求められている、フィット感があるということに尽きる。それは進んでいるとか遅れているとか、効率がいいとか悪いとか、そんな単純な基準で割り切れるものではない。 社会生活のパターンと…

組織の特徴を体現するもの

文化というと、なかなか容易ならざるものとのイメージがありますが、『醸成』という動詞がフィットする意味でも、時間をかけて積み重ねていくことが求められるものです。 人々の企業観を大まかに要約すれば、「企業の卓越性=組織設計×組織文化」となる。 組…

文化とは積極的につくりだしていくもの

文化とは極めてあいまいなもの、結果として醸成されたものというイメージがあるかもしれません。しかし、成り行きに任せていればおのずと形成されると安穏と構えて得られるものでないのも事実です。 当事者意識、責任感、継続的学習の3つを柱とした文化を持…