something eureka

思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

予測マシンの世紀 AIが駆動する新たな経済 を読んで

人工知能(AI)は今、まさにホットなテーマだ。 しかし今だその道筋はわかっているようでわからない部分も多い。要するに過去からの類推で読めるものではなく、全くの新しい潮流だからだ。 まさにこの点が予測マシンという意味でのAIとも大きく関係している…

ずる 嘘とごまかしの行動経済学 ダン・アリエリー 著 を読んで

わたしたちは良い奴なのか、悪い奴なのか 本書の回答は、私たちは基本、良い奴だと思われたい。その限りにおいてちょっとした悪いことには目をつむる存在だということらしい。 つまり、100%良い奴とは言えないし、かといって徹底的に悪い奴ということでもな…

ライフ・オブ・ラインズ 線の生態人類学 ティム・インゴルド を読んで

ティム・インゴルド著、ラインズ 線の文化史の続編である。前著はなかなか面白いと思ったが、本書はその延長的位置づけなので、それほど新しい感じはなかった。全体を俯瞰的に捉える意味では、まずは前著にあたるのがいいだろう。 敢えて本書で注目するなら…

NEW POWER これからの世界の「新しい力」を手に入れろ ジェレミー・ハイマンズ/ヘンリー・ティムズ を読んで

まず初めにパワー(権力)といったとき、私たちは暗黙の裡に、ピラミッド型のヒエラルキーに沿った権力を行使する側と権力を行使される側との対比による構図をイメージしてしまうだろう。それをイメージしているという認識すらないままに。 つまりパワーとは…