something eureka

思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

感情

レビュー:世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 山口周 著

本書は現代における経営の欠陥は美意識の欠如に起因するものとして、ビジネスにおけるアートの意味合いを説く。 時代の転換点にあって、20世紀型の成長モデルと連動した分析的、科学的アプローチには限界が見えてきた。いわゆる「正解」を追い求めるロジック…

感情が持つリアリティ

科学万能の時代にあっては、感情などというあいまいなものは一段低くみられる傾向にあった。しかし、わかりやすい差別化が一巡した時代にあっては、あいまいという一見ネガティブな特性がかえって意味をもってくる。 リアリティとは実物としてそれがあるだけ…

なぜモノベースではダメなのか

顧客はドリルが欲しいのではない、穴をあけたいのだ、といった認識の乖離の話は何度も聞かされている。ではなぜそうした事態が改まらないのか。 結局はコミュニケーションを前提としているか否かで大別できる話だろう。要するに「提供」と称して受け渡してク…

そこに五感を刺激するものはあるか

いかに売るか、どう省力化して効率良くするか、そういった問題認識には決定的に五感が欠けている。 もちろんモノを得てそれで十分満たされる時代もあったかもしれないが、現代はそこに愉しみがあるかどうかが大きな分かれ目となる。人間を惹きつけるものには…

機械が媒介する人間関係も悪くない?

機械化というと、人間性の欠如した、冷徹なイメージがあるかもしれない。しかし、人間同士のぶつかり合いが永遠の社会課題だとするならば、そのバッファーとして機械を噛ませることは悪くない筋だといえる。 要は感情をスポイルしてしまうのではなく、感情促…