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機械が媒介する人間関係も悪くない?

機械化というと、人間性の欠如した、冷徹なイメージがあるかもしれない。しかし、人間同士のぶつかり合いが永遠の社会課題だとするならば、そのバッファーとして機械を噛ませることは悪くない筋だといえる。

要は感情をスポイルしてしまうのではなく、感情促進技術とでもいうべきものだろうか。知性はどんどん機械化が進んでいくが、感情はまさに人間の最後の砦であり、それなしには社会形成もおぼつかない。つまり、感情は代替できるものではないので、いわゆる機械化を目的とするのではなく、感情親和型の技術適用がこれからの道筋として期待される。

感情労働(Emotional Labor)とは、業務上特定の感情を演出または維持しないといけない労働という意味で、米国の社会学Arlie Russell Hochschildの「Emotion work, feeling rules, and social structure」(American Journal of Sociology. University of Chicago Press. 85 (3): 551-575. JSTOR 2778583、1979年11月)という論文で紹介されたのをきっかけに世界中で広まった用語である。

情報源: 温もりのある声で癒しを 感情労働ストレスを軽減させた取り組み | 趙 章恩 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト