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不確実性はネガティブ要因なのか

いつの時代にも、不確実性は忌避すべき問題として取り上げられます。そもそも「不」確実といった時点で、すでにネガティブな意味合いが認められます。それは外界から襲ってくる抗い得ない大きな圧力であり、われわれはその状況を甘んじて受け入れざるをえない、受容姿勢を条件反射的に示してしまうといってもいいかもしれません。

しかし、一歩下がって俯瞰してみるならば、ネガティブかどうかは受け手側の認識の問題であって、ものごとそれ自体が最初からネガティブなわけではないはずです。

つまり、われわれが安易に不確実と受け止める状況も、フラットに見ればひとつの可能性ですし、さらに能動的に働きかけていく姿勢があれば、十分ポジティブなもの転換も可能です。どんな場合でも、状況は受けに回った時点で必然的に制約条件になってしまうものなのです。

変化を待つのではなく、むしろこちらから積極的に変化を主導する、先んじる側に回ってしまえば、それは不確実とは限りません。せいぜいが未確実であり、可能性という余地のあるものにすぎません。

むしろ確実かどうかに着眼するよりも、“変化を楽しみ、好んで変化に参画する”。 それが動的な世界での振舞い方、基本姿勢といえるでしょう。

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