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日本人は不確実性が苦手?!

多様性がある=不確実である、という意味で、社会環境と不確実性は切り離すことができません。しかし、不確実にはネガティブな印象が付きまとっているのも事実で、われわれは本能的にそれを回避しようとする傾向があります。

 不確実性回避傾向というのは、不確実性への耐性が弱く、不確実あるいは未知なもの・ことを避けようとすることで、社会生活において漠然とした不安感(anxiety)が高い社会では、不確実性回避が高いということがこれまでの研究から知られています。
 日本社会の場合では、行動を起こす前から「困ったらどうしよう」と困る傾向が強いことを意味しているというのが、私の解釈です。実際に問題が生じてから困ればいいのに、「困ったことがあると困るなあ」と立ち止まってしまうところがある。

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日本人だけの特性とは限りませんが、元来、われわれは不確実性を回避したがる性向が強いということを念頭に、今ある状況にいかに向き合っていくかを考える必要があります。

「リスクとは忌避するものでなく、コントロールするもの」

頭から無思考なまま、防御にまわるのでなしに、その感性をいい意味で生かす、不確実であるとして、そこから忌避すべき領域とコミットすべき領域を適宜色分けしていく、分別判断の思考こそが将来を引き寄せるカギとなるはずです。

少なくとも不確実から逃れるすべはありません。未来とは必然的に不確実な性質のものです。だからといって過去にしがみついてばかりもいられない。避けられないからこそ、どう親和していくか。幸いトライ&エラーの敷居は低くなっている現代、初めから決め打ちするよりも、適宜軌道修正しながら進むという方法もあるはずです。