謝罪はクロージングでなく出発点
リスク管理として、もちろん人間行動の基本の一つとして、謝罪は避けられないが、目的を的確に位置づけることが成否を分ける。
どうしても人間心理として、はやく事態の収拾を図りたいとの意識はやむを得ないが、それは目的がずれている。謝罪は終えるためのものではなく、この先を託すものだからだ。
目先の火消し以上に、これを契機に、あわよくば失敗をばねにして、これから何ができるかを自社のみならず社会に意思表明できる契機と位置付けたい。
この論文では、企業の不祥事において、組織のリーダーが公の場で謝罪する際の正しい謝罪について論じています。その中で、公式謝罪の指針として以下が挙げられていました。<公式謝罪の5つのステップ>1:公式謝罪によって、どのようなメリットが得られるか2:公式謝罪によって、誰にメリットがもたらせるか3:公式謝罪の目的は何か4:公式謝罪をすることでどうなるか5:謝罪を拒否するとどうなるか(出典:バーバラ・ケラーマン著、『致命傷を戦略的に回避するCEOの公式謝罪はいかにあるべきか』)