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デシジョンとは デシジョンが意味するもの

デシジョンはマネジメントには欠かせない要因である一方、あまりにも当然なものとして、それ自体の意味が掘り下げられることは少ないかもしれません。

一般的な認識として、それまでの議論を一つの判断、結論に落としこむ意味で、一定のクローザー、収束点としてデシジョンが位置づけられますが、意思決定=成果が約束されるわけではありません。マネジメントフローのなかでは、当初の課題設定であり、そこから実践行動を組み立てていく上で、スターターたるオープンな視座と継続的な軌道修正が求められます。

ここではデシジョンのエッセンスを5つの細目、 「Forward(開拓)」「Vision(心棒)」「Show(発信力)」「Clear(得心)」 「Sensitive(観察眼)」として抽出します。 ここにデシジョンの持つ「開」の世界観が集約されています。

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意思決定というと、個々の判断という能力的意味合いが強く、属人的なものとして理解されやすい面があります。もちろんマネジメントの専門機能として、トップがドラスティックな決断を行うことは否定しようもありません。

しかし、マネジメントとは多様なデシジョンの連鎖、集合体である以上、これを限られたメンバーの専従事項に留めるのではなく、より開かれたメカニズムとして相乗効果を生み出すことが本来的な意味でのデシジョンの役割です。

その意味で、結論に収斂させることと、議論を膨らませることは決して矛盾するものではありません。これが同時並行的に機能して初めてデシジョンが効いていると解せます。