something eureka

思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

ダイバーシティとは ダイバーシティの意味するところ

一般にダイバーシティというと男女共同参画といった平等性、機会均等といった面で強調されることが多いです。 しかしここでは、もっと根源的な意味で、人間とさらには周辺環境が本来的に保持している『多様性』という、先入観の入り込まないフラットな押さえ方をしておきます。

逆の見方をするならば、人間とはもともとが多様なもの、差異を持つことがデフォルトですので、それをことさら強調するのは違和感があるかもしれません。し かし、どうしても人間の認識にはバイアスがあり、過度のパターン化、簡略化をしがちなため、ここでは原点に立ち返る意味も込めてダイバーシティに特段の留 意をすべきと考えています。

マネジメントとの兼ね合いでは、組織内はもちろん、対市場という意味でも、多様性は資産であるとともに障害ともなります。 多様性を活かすとともに、多様性に振り回されることなく上手に御していく姿勢が求められます

ここではダイバーシティのエッセンスを5つの細目、 「Personality(らしさ)」「Respect(尊重)」「Influence(連鎖)」「Partnership(協調)」 「Resource(豊かさ)」として抽出します。 ここにダイバーシティの持つ「可能性」の世界観が集約されています。

d5

マネジメントも突き詰めていけば、人をはじめ多くの財を組み合わせ、反応させることで、新たな資産へと拡張、展開していく働きと言えるでしょう。 ダイバーシティあってこそのマネジメントといっても過言ではありません。

端的な効率化や成果追求にあっては、多様性は単に足枷にすぎず、むしろ忌避される対象ですらありました。長いものに巻かれることをよしとし、われわれの側が型にはまることが当然であったかもしれません。

しかし現代の経営環境は、多様性を許容し、むしろ多様性を尊ぶ方向に変化してきています。 量よりも質が探求される世界にあっては、ダイバーシティの持つ潜在的可能性はまだまだ発掘されなければなりませんし、そうするだけの余地がフィールドには残されていると言えます。