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デシジョンの守備範囲はどこまで広がっているか

意思決定はわれわれにとって避けて通れないものです。その意味でビジネスに限らず日常的に向き合わざるをえません。しかし、私たちは意思決定を少し安易に 捉えすぎるきらいがあります。確かにそれを実行するのは自分自身ですから、自分次第で何とでもできると考えたいところでしょうが、実際には思いのほか多く の要素が紐づいているものです。

ここではデシジョンにおいて考慮しなければならない領域を図示していきます。 考え方として3層構造、3つのレイヤーで整理することができます。先ほどデシジョンは容易だとみなされる場合があるといいましたが、これはレイヤー1(自分でコントロールできる範囲)で現状をとらえているからといえるでしょう。

別掲『基本フレーム』でお伝えしたように、ここではデシジョンの問題を実行のステージで位置付けています。しかし、実行のステージを大きく捉えていきますと、次の顧客ステージと重複してきます。これが図中で、オーバーラップと示している意味合いです。

なぜ重複するかといいますと、インタラクション(相互関係)は両面的なものだからです。働きかける自己と反応を返す相手と、それぞれの目線がかみ合って成立するものがインタラクションです。 ですから、自己発信のデシジョンであり、かつ他者が主導する顧客側行動の両面で考えなければならない部分が発生してきます。同じことを扱っているように見えるかもしれませんが、目線が対極的なところに置かれていることを意識していただけるといいかと思われます。

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