対話ありきで考えることで見えてくるもの
どんなに客観的にあろうとしても、自己規律には本来的に見えない部分がある。自分で自分を見ることの難しさだ。
逆に考えるならば、自分は自分だけで存立しうるのかと問いかければ、おのずと答えが見えてくる。他者や組織、社会といった写し鏡があってこその自分なのだと。
つまりベースにあるのは単体の自分ではなく、周囲とつながりを持った自分、対話を通じて浮き彫りになってくる自分「らしさ」なのだ。
そうであれば、何を置いてもまず、対話やつながりを出発点に据え、そこに連なる自分という形で振り返ることが、自然なアプローチになるのではないか。また、あえて自分はいったん保留にして、つながりの先にいる相手に焦点を当てる中で、反射的に自らが浮き彫りになるともいえるだろう。
自分とは自分の中にあるのではなく、自分の外にある。対話の精度を上げること、キャッチボールの密度を向上させることが自己理解の最短経路となる。
「建設的に、何らかの形で、人に貢献、人生に価値をもたらすという考え方にしたのです。その価値を提供すると、何か戻ってくる。たとえば感謝が帰ってくるか、お金が戻ってくるか。要は価値があったという指標がどこかにある」
情報源: その働き方は、他人に“価値”を提供しているか? 元グーグル人材開発担当が考える「働き方」と「仕事の価値」とは? | JBpress(日本ビジネスプレス)