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思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

手放すことでしか得られないものもある

自らの知を育成するにはどうすればいいでしょうか。 時に「出し惜しみ」や「囲い込み」は、知にとってはマイナスの効果をもたらします。

一般的な物財であれば、内に蓄積すればいいということになりますが、情報や知といった場合、別の異なるロジックを必要とします。

「得る」のではなく「手放す」 これが知を育てる基本軸になります。

人に教えれば教えるほど、専門家として見られるようになるのです。 人に教える過程で、自分の理解の足りないところを認識したり、頭の中で情報をより整理したりすることができます。 知っていることを他人に教えたほうがいい本当の理由 ライフハッカー

昨今はシェア経済などといわれることもありますが、旧来の経済が獲得を主眼に置いていたことを鑑みますと、対極的な用語の組み合わせです。

確かに情報も独占することで差別化できる部分はありますが、それは独り勝ちのための競争ロジックです。一方、シェアを基本とする行動原理は、自己の成長と他者の成長を有機的に連結することで、全体を底上げしていくような拡大スパイラルとみなすことができます。

短期的には前者が優位かもしれませんが、長期的かつ継続的活動として自己の成長をはかるためには、シェアというレバレッジを効かせることが不可欠です。

よく呼吸において吸うためには、まず吐きなさいといわれますが、知の吸収にも同様の原理が認められるということでしょう。経済活動に置き換えるなら投資に近いものかもしれません。まずは与えないことにはスパイラルは起動しないということです。