something eureka

思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

実行力と想像力

前掲『競争からキョウソウへ』で示したように、キョウソウという世界観を改めてゼロベースで規定し直すとき、そこには大きく二つの志向性が認められます。 ひとつには戦略やインテリジェンスを基盤とするような、押し出しの強い『実行力』であり、もうひとつはサービス、コミュニケーションを下地とする、柔軟性や包容力のある『想像力』です。

これまでの競争が「勝つ」ことを第一義に掲げていたのに対し、新たなキョウソウとは「キョウソウし続ける」ことや、「キョウソウに身をゆだねる」ことにも視野が広げられるものです。さらに言えば、「キョウソウの先を見据えて」というところまで見えてきます。

入り口は対峙するという距離のあるスタンスからはじまりますが、それが関与して、巻込み、巻込まれ、新たな気づきを得ていくシナリオは、ダイナミックな関係性の効果を投影しています。『間合い』は一定不変ではない、柔軟に変容しうるものであるということこそ、キョウソウの持つ大きな特性です。

よく剛柔あい併せ持つなどといわれますが、まさに実行力と想像力とはその組み合わせです。結果を出し、さらに結果を出し続けるという意味では、このバランス感覚が肝となります。

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