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思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

BOOK、本、レビュー、感想、書評

レビュー:ブルー・オーシャン・シフト W・チャン・キム他著

今や定番のブルー・オーシャン戦略の新刊である。シフトという題目のとおり、ブルー・オーシャン戦略を現場に落とし込んでいくためのツールの活用、ハウツー版といっていいかもしれない。ブルー・オーシャンの理論そのものを押さえるなら前著のほうが体系が…

レビュー:人口減少社会の未来学 内田樹編

オムニバスなので、得心できるものもそうでないものもいろいろだが、そうした点も含め、事実を立体視するのには必要な迂遠なのだろう。 個人的に印象に残った点は、市場化と有縁化は同列に扱えないという点だ。方や経済合理性を前面に、物事を精緻化していく…

レビュー:プラットフォーム革命 アレックス・モザド、ニコラス・L・ジョンソン著

ものごとのベースとなるしくみが変わったにもかかわらず、私たちの判断基準は古い慣習に囚われたまま抜け出せない。もしくは、囚われていること自体にすら気づけない。こうしたことは決して珍しくない。

レビュー:現象学入門 竹田青嗣著

主観と客観の二項対比というロジックは、あまりに深く刷り込まれているため、よほど意識しない限り、その呪縛から逃れることは難しい。もちろん、素朴な自然科学に限っての話ならば、とくに支障はないのだろう。ただし、ことが人間行動にかかる領域の話とな…

レビュー:テクノロジーは貧困を救わない 外山健太郎著

一般に技術が魔法のように問題を解決し、明るい未来をもたらすかのような楽観論が現代の技術信奉として多々見受けられるが、本書ではそんな簡単に物事は進んでいかない、技術導入の失敗例からなぜ技術がつまずくのかを明らかにしていく。

レビュー:これがすべてを変える 資本主義VS気候変動 ナオミ・クライン著

温暖化の問題と言えば、環境領域の問題だとカテゴリー付けされるのが一般的だが、問題の根本を紐解いていくと、資本主義をはじめとする経済やわれわれの価値観そのものに原因があることに本書は気づかせてくれる。 市場原理主義、グローバル経済、新自由主義…