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なぜデザインに重きを置くのか

これまで、経営におけるデザインの重要性と協調してきました。ここでは、ビジネスデザインとして目的性を明確に打ち出すことを柱とする、デザインの構成を整理していきます。

ビジネスデザインは、マネジメントプロセスの最上流を担うものとして、大きく3つのパートから構成されます。 まず一点目は、目的および主題を定めることです。自社の将来に向けた方向性を明らかにするとともに、それがあらゆるプロセスを通じ一貫したシナリオにまとめられることが不可欠です。 二点目は、使命を意識し、自己を見定めることです。自社の存在理由として、何ができるのか、何を期待されているのかという原点に立ち返ることが、強固な基盤を築いていく上で欠かせないものです。 三点目は、社会内存在として、周囲への配慮と責任を意識づけることです。つながりの中の自社という現状認識の下、自社を生かしてくれる外部環境、ステークホルダーからの振り返りが、認識バイアスを抑止する上でも重要になります。

これらを総じた結果導き出せるものが、自社のビジネスを規定する、ビジネスデザインということになります。大概のビジネスシーンでは、すでに規定されたも のとして実務が進められることも多いので、デザインを意識することはまれかもしれません。しかし、いつでもこの原点に立ち返れるよう準備しておくことがマ ネジメントの基本です。

また、デザインというと形に落とし込むという意味で捉えられがちです。これはサードステージにおけるアウトプットとしてのデザインということになります。デザインの領域は広範なため、ファーストステージからサードステージまで多岐にわたります。 ここでいう、ビジネスデザインとは、マネジメントにおけるファーストステージの、目的を見定めるためのものだということを、いま一度確認しておいてください。

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