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インテリジェンスとケイパビリティ

インテリジェンスに馴染むのは、リテラシーでしょうか、それともケイパビリティでしょうか?

インテリジェンス自体が、そもそも知的な能力という意味を内に含んでいますので、さらに類似のリテラシーやケイパビリティと重ね合わせると、かえってわか りにくくなるかもしれません。インテリジェンスを諜報をはじめとする情報収集のスキルとみなすのであれば、そうしたノウハウを習得するという意味でリテラ シーと捉えることは可能です。

しかしここでは、インテリジェンスをもっと別の意味で捉えていきます。 それは、インテリジェンスある行動として、実践性をより重視した捉え方です。より平易に表現するならば、『気づきある行動』といえばいいでしょうか。自分というフィルターを通して、情報だけを右から左へ透過させるのではなく、情報を取り入れた自分がそれを活かした行動を起こすということです。

このようにインテリジェンスの主題を情報から人間行動へ転換したとき、ケイパビリティのほうがより順応性が高いものとなります。別稿『ケイパビリティとリテラシー』でも整理していますが、同じ能力といっても、ケイパビリティのほうがより実践性を重視した表現と考えられます。ゆえに、気づきある行動を実践的に導いていくという意味で、これをインテリジェンスケイパビリティと称していきます。