something eureka

思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

これからのコスト管理が目指すべきもの

対象がモノなのかサービスなのか、それは完結を善しとするか、継続を善しとするかの違いとも言い換えられます。

モノとして独立している場合は、帰属が一意に定まりますから、受け渡しの終了がプロセスの帰結に直結します。一方のサービスでは、主題がその過程や関係性そのものにありますので、完了や完結という考え方とは相いれない部分があります。

お客様が原価を気にかけない、つまりサービス全体で満足してくださっている、そのような事業が一番理想的なものではないかと思います。 もしお客様から原価を聞かれたなら、本質的な問題は別にあるのです。原価にしか目がいかないサービスしか提供できていないということです。そうならないようなサービスに昇華していくことが正しい対策ではないでしょうか。 原価に引きずられない最高のサービスとは? 日経ビジネスオンライン

一つの評価軸として金額に置き換えるというのはわかりやすい指標ではありますが、それだけに終始するのが得策とは限りません。有意性の基準がたった一つというのは、むしろ問題を安易に一元化しすぎている場合があります。

モノが満たされた社会において、体験が重視されるようになっていることは、こうした顕れのひとつでもあります。複数の指標を通じてものごとを立体的に浮き彫りにすることが「評価」することの言い換えでもあります。