知から智への深化 Knowledge or Wisdom or Intelligence
どんな情報を扱うかももちろん大事ですが、「いかに扱うか」「どう解釈するか」といったジャッジメントと連動して意味づけられるのが情報の意義です。人間の能力、知識、知能と切り離された情報は、まだその半分も役割を果たしていないといってもいいでしょう。
そもそもインテリジェンスという言葉の響きの中には、多分に知的要素が滲んでいるものですが、これを知識として個人の内的な処理能力に留めてしまっては控えめに過ぎるかもしれません。 言い換えるならば、「知」を「智」の段階まで深めること、ベースにある知的要因をさらに切磋琢磨し、標準的な知のレベルからもう一段掘り下げた、実践的活性状態にまで高めることこそが、インテリジェンスらしさの発揮ではないでしょうか。
もちろん、知らないよりは知っている方がいいですし、その意味で知を軽視するわけではありません。ただし、インテリジェンスは単に能力としての「ある」か「ない」かだけでは計れません。
言い換えるならば、インテリジェンスは「する」か「しない」かです。
その意味でより行動と直結した「智」を構想し、それをインテリジェンスとして強化する必要があります。