企業文化の自己発信

意味や価値は、無条件にはじめから備わっているものではありません。それはつくるものであり、つむぐものだからです。企業が自らを規定していくためには、 他者からの評判を待つのではなく、自ら切り拓いていく働きかけを必要とします。企業文化とはそうして見出していくものといえます。

その際、インテリジェンスが大きな役割を果たします。インテリジェンスとは、行間を埋めていく作用に他なりません。言い換えるなら、エポックメイキングな 表層の事柄に着目するよりも、その背景に脈々と流れる、本流たる｢意味｣を見出していく活動と位置付けられます。それは企業が持つ様々なエッセンスを一つ の文脈、ストーリーとして確固たるかたちに編集していく作業と言ってもいいでしょう。

企業、組織体としての強靭さとしなやかさ、社会環境との疎通性を担保し、一存在としてのかけがえなさをつくり込んでいく作用として、インテリジェンスがますます重視される時代を迎えています。