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競争に勝利して何が残るのか

力でねじ伏せる、ここで言われる「力」には瞬発力はあっても、持続性はない。競争とは単なる力比べでいいのか。「力」は相手に作用するばかりでなく、自らにも返ってくる諸刃の剣に他ならない。そうであれば、力を振りかざすのではなく、力を使いこなす技巧、技量が問われているともいえる。

「歴史が進むにつれ、ヒトの一生は、少しずつよくなってきた」と思っている人が少なくありません。しかし、これも誤解です。 7万年前から見ていくと、たしかに時代の推移とともに、人類は地上で強大な存在になっていることがわかります。 人類は新しい技術を開発し、新しい発見をし、社会制度を改良してきました。 しかし、これは必ずしも人類が幸福になったことを意味しません。個人の生活が豊かになったかというと、そうとも言えません。 地上を支配することと幸福になることは、別の次元の話なのです。人類は、地上を支配する力を手に入れるのは上手なのですが、手に入れた力を幸福に変換するのは苦手です。

情報源: 「人類の繁栄とは“虚構”の上にあるのです」 『サピエンス全史』著者ユヴァル・ノア・ハラリ大型インタビュー | クーリエ・ジャポン