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目指すところは平均でいいのか、無難ではトリガーにならない

予定調和というとわかりずらいので、もう少しイメージしやすいのが「平均」という概念だろう。今求めているのは無難な平均的落としどころなのか。それとも他社にはない唯一的立ち位置なのか。それによってアプローチも変わってくるはずだ。

違いを追求するのに、平均的なやり方で通用するはずがない。ブレーキを踏みながらアクセルを踏めというのは非合理だ。欠乏があるからそれを充足しようとするのであって、初めからきれいに均された平板には面白みすら存在しない。

意外とこうした齟齬がどこにでも認められる。無難さを行動原理としているにもかかわらず、イノベーションしろという無理難題だ。組織は戦略に従う、または戦略は組織に従う。いずれにしても、ベースに真逆ともいえる温度差があっては、為そうにも為しようがない。

違いを求めるのであれば、ある程度の緩さ、揺らぎ、欠損、不均整、等々を認める余地がまずは不可欠となる。規格製品と違って、人はバラつきがあってしかるべきだ。

だが、いまこそリーダーたちは、調和が事業のマイナスになる場合もあると気づくべきだ。そして、筆者が「建設的な不調和」と名付けた態度を認め、時には推奨すべきだと考える。「建設的な不調和」とは、組織内の常識から逸脱したり、周囲の行動から浮いたり、みんなに期待されることから外れる態度でありながら、同時に組織にとってはプラスになる態度を指す。

情報源: 「建設的な不調和」で企業も社員も活性化する 同調圧力が生産性を低下させる | DHBR最新号から|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー