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スピード、機動力が生命線 のんびり検討している時間はない

時代の求めるものが変化している。それは数よりもスピードだ。

これまではスケールメリットを生かして物量で勝負するというのが定石だったかもしれない。しかし、変化の激しい時代、また顧客が待てなくなっている、せっかちな昨今では、時間がより希少な資源としてクローズアップされる。

大量生産から多品種少量生産へ、また個別生産、オーダーメイドへの回帰への大きな流れがある。モノに対する情報の比重が大きくなってきたということは、これまでの障壁が無意味になり、以前とは異なる障壁に直面することになる。

そう、情報化の障壁は遅滞だ。

ものごとが情報のスピード感で解釈されるようになると、物的なモノ由来の速度はひどく緩慢に感じられる。所有から利用への移行にも顕著なように、モノの世界もどんどん情報的に利用されるように変化している。つまり、そこで期待されるスピードは非常に迅速なものだ。

残念ながら旧来の組織や仕組みは、モノベースの速度で組み立てられているため、スピード感が鈍い。これは変わろうとして変えられるものではないかもしれない。だとすれば、スピードに対応する仕組みは別途構築されるべきだろう。

サービス化、情報化、スピード化、これらはすべて一体のものだ。スピードがすべてでないのはもちろんわかっているが、基準となるスピード感の次元が旧来とは異なる以上、スピードアップという対処では追い付かない。異なる原理で動いているものと理解して切り分けなければ対応しきれないといえよう。

 

もう一つ重要なことは、これまでの経済を支配してきたスケールメリットの意味が薄れることです。技術の進化は、IT(情報技術)コストを劇的に引き下げ、中小企業でも大規模な情報を元にした開発が可能になります。むしろ、小回りの利く中小企業の方が有利になるかもしれません。経営者は、そういう時代の到来を見越して動く必要があると思いますね。

情報源: 独ケルヒャー「中小企業のグローバル化」に成功 (3ページ目):日経ビジネスオンライン