something eureka

思索のヒント、ブックレビューなどを中心に

せねばならない論は聞き飽きた

変わらねばならない、またかと思うほど、聞き飽きた言い回しだ。そんなことはわかっている、だけどできないんだから仕方ないだろう、というのが本音ではないか。

結局、変わらない、変わりたくないということは、そのほうが個人的にメリットがあるという単純な図式に他ならない(もっと平たく面倒なだけという場合もある)。さらに、しろしろと迫られれば、かえってやりたくなくなるのも人情だ。

要は変化するかしないかを問う段階であれこれ言っても遅いということだ。むしろその前段にあるすでに蓄積したものをリセットできれば、選択肢はおのずと変わってくる可能性が出てくる。蓄積したものには慣性が働くので、どうしても一方に流される。これが結果として変化への抵抗を生む。

いったん変化云々は置いておいて、思考を開放することを心掛けてみる。自分は何に囚われているのか、囚われやすいのか。これこそ絶対、不可欠、譲れないと思っているものほど、実はその思い込みが錯誤を生みやすい。あえて一番捨てられないものを捨ててみると、見えないものが見えてくる。

SFは、予言的だから役立つわけではない。私たちの世界観を再構築するから、役立つのだ。海外旅行や瞑想のように、SFも心に別宇宙をもたらすので、自分の思い込みにみずから疑問を持つことが可能になる。

情報源: ビジネスリーダーはなぜ、SF小説をもっと読むべきなのか | HBR.ORG翻訳リーダーシップ記事|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー