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ソーシャルが意味するところ

ソーシャルとは、まさにわれわれ自身と社会との積極関与の法則と言えます。

近年のソーシャルツールの普及・流行から、利用者目線の情報を、広く大量に、そして迅速に収集することがソーシャルであるかのように捉えられていますが、果たしてそれで十分といえるでしょうか。

ビックデータに代表される、圧倒的な情報量を誇ることは、確かに一定の安心感を生んでいることも事実です。 しかし、情報を得ることと情報を活かすことは別物であることを今一度確認しておく必要があります。

さまざまなソーシャル観がありますが、ここでは「社会との関わり方」をどのようにコントロールしていくか、わたしたちの主体的な姿勢が問われています。 本稿では、ICTの恩恵で切り開かれてきたネットワークの持つ意義や効果に着目し、ソーシャルな知のあり様を検討していきます。

近年のネットワーク環境の拡張は、実社会の持っていた物理的な制約を取り払うことに貢献してきました。これまで当然であった市場や顧客といった枠組みも、 見直しが求められています。同時に、従来想定していなかった新たな関係性への気づきなど、社会の持つダイナミズムに、一段と配慮が必要な状況です。

つまり、社会との距離感がいままで以上に密接かつ多様になってきているという点で、自身をどう社会に接続させていくかという当事者意識や社会への貢献度が問われているのです。 それは、自らが主体的かつ先行的に変化をつくりだし、未来を切り開いていくという点で、単なる客観理解を超えて、一歩踏み込んだ主体参画へと関与姿勢を高めていくことに他なりません。

積極関与である以上、ソーシャルな対象を自らの側に引き寄せ、対話を促していく。フラットさと風通しの良さを確保して、相手の行動を引きだしていくことも働きかけ以上に注視すべきポイントです。

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